-
-
2003 JMRC近畿ラリージュニア No.3
『ホワイト & CMSC大阪ナイトラリー』 in 京都 2003.8.23-24
「夏休みの自由研究にラリーを見せてやろう」と思ったのが子供達が夏休みに入ってすぐのこと。
小学校1年生のチビが自由研究にラリーのいろはを提出する・・・
なんてイカした企画!!!!!
正直、もうこれしかないと確信し子供以上に浮かれていた。
開催日も近づいてきて準備を本格的に始めようと思った頃。
現実は想いとは異なりラリーを目前に控えているにもかかわらず、昼も夜も、とにかく24時間仕事に従事しなければならないような事態に追い込まれてしまった。なんてこったい。
それでも寝ないと死んでしまうので、日に3時間程度の睡眠を
会社のイスで取り隙を見て家に帰ってシャワーを浴びる、
そんな生活を続けていた。
ラリー開催まであと2日。
夜勤で暗闇に慣れた眼球に突き刺さる強い日差しの下、ナチュラルハイ状態で仕事をさぼって会社の前で車を洗っていると・・・
何故か車内が水浸しに・・。
なんで??????
不審に思い最も怪しい箇所「運転席側後部のサイドガラス」に水をぶっかけてみると、車内にどんどん水が入っていく。
なんでまたこんなとこが?
内側から軽く手で押すと確実に1センチ以上の隙間ができる。
もう仕事なんかしてる場合じゃない!!!
テープで補強して仕事をほったらかしてショップに走る俺。
そんなんでいいのか!?
いいに決まっている。ラリーをやるために働いてるんだから。
冗談ではなくて、競技を続けたいがために転職までしたんだし。
コーキングがどうこうじゃなくて原因は錆。
塗装の内側が錆びてガラスを浮かせていたのだった。
さっそくサビ対策を施してコーキング。
乾くまで持たせるために上からテーピングを施す。
あ、そう、テーピングと言えば左足。
仕事がまだ忙しくなかった8月9日に夕方から抜け出して海で遊んでたら捻挫した左足。まだこの時点で痛みは治まらず・・。
ラリー前日。
ラリー開催日がTIサーキットで行われるロードスターレースと重なっていたため、サービスに来てくれるショップの店長がTI→福知山コースを移動することになり子供を乗せて来てもらうことができなくなった。
仕事の合間に家にシャワーを浴びに帰った時にその旨を子供に話すと全てを話し終える前に感づいたのか見る見る泣き顔に・・。よくよく聞くと、どうやらナビとして横に乗るつもりだったらしい。
ある程度はラリコンを使えるんだけど免許もライセンスもないから無理なのに。
ちなみに3歳になる下のチビも簡単な操作ならできたりする・・・。
残りの休みの日に虫取りに連れて行くことで交渉成立。
少しは機嫌が良くなり、前日にもかかわらず激励されながら仕事に戻る。
ラリー当日。
金曜日の朝からの睡眠時間は2時間半。
な〜んか、車も体も不安だらけ。
ま、なるようになるさ・・・。
お昼過ぎ。
いざ、仮ライセンスを持ったナビを引き連れて福知山へ出陣!!
今日の目標。
1)新品同様のラリータイヤでいい勝負をすること
2)刺さっても誰にも負けない刺さり方をすること
そんな目標を立てる前に、ナビにラリコンの使い方を教えなきゃ。
あぁして、こうして・・・、ま、走りながら一緒にやっていこう。
後は実戦で会得してくれ!!(不安だったろうな、うちのナビ・・・)
偽ラリコン講習会 完了。
・・・スタートしてMCPまででミスった。
えぇい、こうなったらなすがままよ。
OD処理・・・オフィシャルが丁寧に声をかけてくれた。
「いえ、うちの補正係数は1ですから。(断言)」
誰よりも早くMCPを駆け抜ける。
もうあれこれ考えてもしょうがない。SS1が終わるまでは忘れよう。
SS1のゴールから1CP再スタートまででも補正係数ぐらい出せるから。「SS1のゴールでチェックボタンだけは必ず押してな」ナビにお願いする。
SS1 スタート。
やっとラリーが始まった感じがした。
スタート前に「SS1,2,3は様子見で走るから。」
そうナビに告げた大うそつきな自分に乾杯。
そこにコーナーがあれば踏んでしまうのに。
山から水が出ていた。この先もウェットだと嫌だな、と思ったのもつかの間、すぐにドライになる。そのまま踏んで行くとガードワイヤーのポストに貼ってある反射テープが
ゆるい左コーナーを教えてくれた。コースがわかるなら遠慮することはない。
全開で駆け上る。
駆け上がった先に残り100mを告げる黄色い看板を発見!
発見と同時にナビに告げる。
「もうすぐやからチェックボタンだけは絶対押してな!」
はっきり覚えてないが、その時、ナビの方を見たような気がする。
と同時に残り100mに踊らされてアクセルを踏んでしまっている。
そのひと踏みが命取り。
もうどうにも止まらねぇ・・・・・・・・目標1)早くも断念。
フロントガラスを介して目に映るのは草木をかきわけて進んでいる我が愛車。
えらく長い道のりだったように思えたその時間を止めてくれたのは大きく育った杉の木だった。
車は真下を向いたまま止まった。
今、次のが来たらやばい!!!
ナビが無事であることを確認し、重力式自動ドアを開けて外に出る。コースを後続の車両が駆け抜けて行く。
ドアなんか閉めてる余裕はなく、開けたリアハッチもそのままに三停板を持ってコースに駆け上がった・・・ってか捻挫してる足が痛かったのでぼちぼち上がった。
三停板を設置しているとナビが登ってきた。
上からオフィシャルが来てくれたので無事であることを伝える。
下から登ってきたオフィシャルにSS1のスタート地点まで乗せて行ってもらう。
「しばらく競技を中断させたのは私です。」
廊下に立たされているような、そんな懐かしいことを思い浮かべながら次々にスタートするエントラントを見つめていた。
そういえば、下りてくる途中オフィシャルがこんなことを言ってたな・・・。
『同じところに落ちたら・・・』
まさかそんなこともあるまい と思ったので笑って話を聞いていたっけ。
最終ゼッケンがスタートしてしばらくして耳に飛び込んできたオフィシャルの叫び声。
・・・・・・・・・・・・・また落ちた!!!同じところ!!!
いやぁ、こんな偶然ってあり? ありみたいです。
現場では、クルーが車から出られないことに焦りを感じていた。
隙間から人が出てくるのが見えた。どうやら無事のようだ。人は。
目標2) 達成できず。
落ち方、状況、見た目の派手さ 全てにおいて完敗。
しかも落ちる時に根こそぎ倒した木がミラージュを覆っていてミラージュがどこにあるかすら見えにくい状態になっている。
影が薄い を実演したような、そんな感じ。
競技は終わった。
後はいかにして家へ帰るかを考えなきゃならない。
引き上げるにも上にある車をどけないといけない。
レッカーの手配が必要だ。
近くの知り合いにレッカー屋情報を聞いてみると福知山で名の知れたレッカー屋を教えてくれた。
数分後、見知らぬ方が我々のいる場所で車を止めて声をかけてくれた。・・・・・ついさっき電話で情報を入手した地元のレッカー屋の方だった。誰かが連絡を入れてくれたらしい。
競技は進行しSS4が終わり現場を見ることができるようになったので山に入る。
明朝10時、明るくなってからクレーンの運転手と再度現場を確認し車両の引き上げを実施することに決定した。
もう現場に用はなくなったので一路サービス地点に向かう。
CATSのサービスの方に送って頂いた。
ちゃんとお礼が言えなかったので、この場を借りてお礼を言わせてください。
無賃乗車にもかかわらず快く乗せてくださりありがとうございました。
本当に助かりました。
店長と現場を確認しに行ってる間に表彰式は終わっていた。
さぁ、ここからが勝負だ。
タイムリミットは明朝10時。
休む間もなく店長と一路姫路へ。会社のUNICを取りに走る。
これで積車はタダ、と。
会社に着いた頃にはもう明るくなっていた。
着いて5分だけ携帯の充電をしてすぐに折り返し出発。
現場に戻ったのは7時ごろだったかな。
クレーンが到着するまでの間、3時間ほど寝かせてもらった。
10時半頃。
予想通り5tラフターが出てきた。超4WSのクレーンだ。
見た目のでかさからは想像もできないぐらい小回りの利く憎い奴。
ちゃっちゃとアウトリガーを張り出して引き上げ作業にかかる。
2台共、無事に谷から脱出し、それぞれ帰路についた。
帰りの車内で次期車両の話題で盛り上がったりしながら会社に到着したのが14時過ぎだったか。それから会社で雑用を済ませて家に帰ったのは17時。
次の朝6時まで泥のように眠った。
残念な結果に終わったけれど、こういうのもありかな なんて、そんな風にも思った。
自分の不注意が原因で大事な車を壊してしまったことを悔しくも思った。
ラリー前にショップの店長に話した言葉をふと思い出した。
「俺、今回刺さりそうな気がする」
こんな気持ちでステアリングを握ったらいけないのかもしれない。
全てが次に繋がる何かであってほしい。
|